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2017年01月26日

「福島第一原発事故の自主避難者への支援を求める要望書」を提出しました。

 福島第一原発事故の自主避難者への住宅の無償提供が2017年3月末をもって打ち切られることを受けて、東京反核医師の会は以下の要望書を1月26日付で、小池百合子東京都知事あてに提出しました。
 ご確認ください。


福島第一原発事故の自主避難者への支援を
東京都知事に求めます


 2017年3月末をもって、東京都は「自主避難者」(帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域外からの避難者)への住宅の無償提供を打ち切る方針です。現在、東京都は都営住宅への入居あっせんを行っていますが、その入居資格は、ひとり親世帯で同居家族が20歳未満の子だけであることや、身体障害者であることなど限定されたもので、応募資格のない避難者が大半です。退去勧告に多くの自主避難者たちが追い詰められています。
現在、自主避難者が受けられる定期的な補償は、住居提供のみです。家族と離れての母子避難者、高齢者、病気を持った方、介護者など、自主避難者は様々な事情や困難を抱えながら生活を続けています。そもそも、誰も望んで避難をしたのではありません。
 健康的な生活のためには安定した住居の確保は必要不可欠です。住居を転々とせざるをえなくなったり、路上生活に追い込まれるようなことがあってはなりません。小池百合子都知事には「引き続き多くの人が住めるような制度にしたい」との発言のとおり、早急な支援策の具体化を望みます。
 また、東京都においては、都内在住の原発事故の被災者を対象とした健康調査が行われていません。かつて原爆や水俣病をはじめとする公害の被害者は、公的な健康調査が行われなかったことにより、長期にわたって放置されました。この過ちをくり返してはなりません。
東京反核医師の会は、東京都が現行の避難先の無償提供を延長すること、原発事故の避難者を対象に、包括的に公的な健康管理、健康診断を実施することを求めます。

2017年1月26日
核兵器廃絶・核戦争阻止 東京医師・歯科医師・医学者の会
(東京反核医師の会)
代表委員  向山 新、 矢野 正明、 片倉 和彦

posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:29| Comment(2) | 私たちの考え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月23日

1/20、高浜原発クレーン転倒、建屋の外壁が破損

 1/20、福井県高浜町の関西電力高浜原発で、アーム部分の長さ約112メートルのクレーンが倒れ、2号機の原子炉補助建屋と燃料取り扱い建屋の外壁が一部壊れる、という事故がありました。

 高浜原発の1号機と2号機は、すでに運転開始から40年を超えていますが、2016年6月に原子力規制委員会から20年の運転延長が認可されていました。2020年に運転を再開することを目標として、原子炉格納容器の上部をコンクリートで覆うという「安全対策」の工事を進めており、今回倒れたクレーンはその作業のために使われていたものでした。
 
 クレーンは約270トン。関西電力によると、燃料取り扱い建屋には使用済みを含めた計259体の核燃料が保管されています。天井からの落下物はなく、燃料に影響はなかったとのことですが、一歩間違えれば大惨事になる可能性もありました。
 
 事件当時、暴風警報が出ており、原発構内にとりつけられた風速計では風速約15メートルだったそうです。大型クレーンは、アーム部分先端からワイヤでつるした5トンの重りを接地させており、これで風速42メートルまで耐えられると想定されていたようです。しかし、実際には固定された方向とは逆に倒れたそうです。
 クレーンの管理の不備や風向きの計測、固定方法などに問題があったのではないかと言われていますが、現時点では詳細な原因は不明です。
 
 ネットで今回の事故について検索をすると、これはあくまで工事中の事故であり、メルトダウンを起こした福島原発のような事故とは違うのだという意見も散見されます。
 しかし、危険性や安全基準を意図的に甘く見積もり、問題点をごまかし続けてきたことが、3.11の福島での事故の要因となったことは事実であり、今回の事故も、その延長線上で捉えるべきではないでしょうか。
 
 福島原発において、いかにして安全上の問題の指摘が葬られてきたかについては、「原発と大津波 警告を葬った人々」(添田 孝史:著 、岩波新書) が詳しいです。
https://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%81%A8%E5%A4%A7%E6%B4%A5%E6%B3%A2-%E8%AD%A6%E5%91%8A%E3%82%92%E8%91%AC%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%BA%BA%E3%80%85-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%B7%BB%E7%94%B0-%E5%AD%9D%E5%8F%B2/dp/4004315158/ref=pd_sim_14_17?_encoding=UTF8&psc=1&refRID=C34EK76FNVEZG5FSAV85
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:44| Comment(1) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月19日

玄海原発の3、4号機、新基準「適合」

昨日、東京保険医協会の会員の先生方に向けて
2/18の東京反核医師の会 総会・記念講演会のご案内FAXをお送りいたしました。
多数のご参加お申込みをお待ちしております。
※くわしくは過去のこちらの記事をご参照ください。
http://tokyohankaku.seesaa.net/article/445295251.html

 さて、1/18に原子力規制委員会は、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)について、耐震補強などをすれば新規制基準に適合するとの審査書を決定しました。

 九電は基準に適合させるために、配管の耐震補強などの工事を3月までに終えるとしています。しかし、格納容器を守るフィルター付きベント(排気)設備の設置時期は未定とのことです。
 事故時の対策拠点は、揺れを緩和する免震構造にする予定でしたが、設計が難しいことなどを理由に一般的な耐震構造に変わっています。規制委は、九電の設備改善や想定を妥当としたとのことです。

 以前のブログ記事でも述べましたが、「新規制基準」では、住民の避難計画は審査要件に含まれていません。
 玄海原発の30キロ圏内に入るのは佐賀、長崎、福岡県の七市一町の住民約27万人。
 そのなかに17の離島、橋一本のみでつながっている島4つが含まれており、合わせて約2万6千人が住んでいます。
 離島からの避難では船やヘリコプターを使うことになりますが、荒天時は使うことができません。その場合、学校体育館などに放射線防護機器を取り付けたシェルターに避難することになりますが、離島の中で人口が一番多いとされる長崎県の壱岐島にはシェルターがなく、避難の受け入れ先も決まっていないのです。

 また、使用済み核燃料を保管するプールが約5年で満杯になることが見込まれています。九州電力は、プール内の使用済み核燃料の間隔を詰めて、保管できる量を増やしたいとしていますが、安全上の問題が大きく、原子力規制委の許可が下りない可能性があります。

 再稼働の是非を見極めるため、佐賀県は農水産業や経済、医療など各界代表ら30人からなる第三者委員会と、そして委員会の中に第三者委の委員1人を含む学者7人からなる原子力安全専門部会を設けました。
山口祥義(よしのり)知事はこれらの意見を踏まえて判断するとしていますが、この第三者委員会については、「原発容認派にメンバーが偏っている」との批判の声が大きく、また、副知事が代表を務めており、そもそもの「第三者性」に疑問があります。

 基準に合格したからといって、そのまま再稼動へ進むわけではなく、地元の同意が必要となります。原発がある玄海町の岸本英雄町長は、再稼働に同意する意向を示していますが、30キロ圏内の伊万里市や長崎県壱岐市などは反対の意向を示しています。高浜原発のように、再稼動の後に差し止めの仮処分が下ったケースもあります。
 問題だらけの原発再稼動を許してはなりません。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:32| Comment(2) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月11日

ニューヨーク近郊の原発、21年までに運転終了

 アメリカのニューヨーク州のクオモ知事が1月9日、ニューヨーク市近郊のインディアンポイント原発を2021年までに閉鎖することで、原発を所有するエンタージー社と合意に至ったことを発表しました。
 同原発はニューヨーク市の中心マンハッタンから約50キロの場所(https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC/@41.2803788,-73.8898106,10.25z/data=!4m5!3m4!1s0x89c2cf53c87f192b:0x5caf08ed472a463!8m2!3d41.267997!4d-73.9513992)に位置していることや、すでに稼動から40年が経過しており老朽化が進んでいること、近くに断層が走っていることなどから、その危険が指摘されており、2011年3月の福島第一原発事故後、特に廃炉を求める声が高まっていました。
 現在2号機と3号機が運転中ですが、クオモ知事は2021年までに同等の電力量を水力発電などでまかなうことができるとの見通しを述べています。
 また、エンタージー社は、天然ガスの価格低下などの要因により、原発の収益が低下したことが、運転終了の要因であるとの声明を発表しています。

 アメリカは約100基の商用原発を所有していますが、1979年のスリーマイル島の原発事故以降は、規制強化の影響から新規の原発着工が進まない状況となっていました。
 2011年3月の福島第一原発事故の影響を受けて改めて規制強化が進められ、現在では原発は電力業界では金食い虫として敬遠されています。
 今回の決定により、稼動から40年が経過した古い原発については、順次閉鎖される可能性が高くなったと言われています。

 現在、世界各国で脱原発の動きが進んでいます。日本の福島第一原発事故がその大きなきっかけとなったのは明らかですが、しかし当の日本政府が原発再稼動を進めようと躍起になっているのは、あまりにも自己反省に欠けた態度ではないでしょうか。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:10| Comment(1) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月06日

核兵器禁止条約の成立に向けて

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今年の3月27日〜31日、および6月15日〜7月7日に、核兵器の完全廃棄を目指し、
『核兵器の禁止に向けた実効性のある法的枠組』が国連で議論されます。

被爆者をはじめ、世界中の市民団体が長年求めてきた核兵器禁止条約が
国連で話し合われるということで、歴史的に大きな一歩といえるでしょう。

国際的にも、核兵器の禁止・廃絶を求める声は国際的に高まり続けています。
2016年10月27日に国連総会でなされた「核兵器禁止をする法的枠組を国連で議論を開始する」決議には、非同盟諸国を中心に123カ国が賛成しました。
世界の大多数が、核兵器禁止のための法的拘束力の議論を始めようとしているのです。

ぜひ、ご注目ください。

※核兵器廃絶に向けた国際的枠組みの現在の状況について、
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)のwebページがとても参考になります。
http://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 15:51| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする