★原水禁2017年世界大会 in 長崎★
8/7〜9、現地からのレポートはこちら

2017年10月10日

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞しました。

2017年のノーベル平和賞が、今年の核兵器禁止条約成立に貢献してきた「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与されることとなりました。
 授賞理由は「核兵器がもたらす破滅的な結果を人々に気づかせ、条約で禁止しようと草分け的な努力をしてきたこととされており、北朝鮮をはじめ、核兵器を開発する国が増えている現状についても言及されています。
 緊迫した国際情勢が続くなか、大変喜ばしいニュースとなりました。

 ICANという団体について、簡単に解説します。
 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN=International Campaign to Abolish Nuclear Weapons)は、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)を母体とする団体で、2007年にウィーンで発足しました。核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGOです。
 事務所はスイスのジュネーブとオーストラリアのメルボルンにありますが、各国に支部やパートナー団体を持っています。その数は10月1日時点で101カ国の468団体。日本からはNGO「ピースボート」の川崎哲共同代表が国際運営委員に名を連ねています。
 日本から参加しているのは、「ピースボート」「ヒューマンライツ・ナウ」「平和首長会議」「核戦争防止国際医師会議日本支部」「創価学会インタナショナル」「Project NOW!」そして「反核医師の会」の7団体です。つまり、私たち東京反核医師の会ともつながりがあるのです。
 ちなみに、母体であるIPPNWは1985年にノーベル平和賞を受賞していますので、見方によっては2度目の受賞ともいえるでしょう。

 ICANは核兵器の非人道性に焦点を当てる「人道的アプローチ」をもとに、非核保有国と協力し、核兵器の非合法化を目指し活動を続けてきました。人道的アプローチとは、21世紀になってから生まれた新たな軍縮の潮流で、対人地雷禁止条約、クラスター爆弾禁止条約など、他の非人道兵器の規制でも効果をあげています。
 またメディアやネットを使ったキャンペーンを展開してきたのもICANの特色の1つです。日本被団協などの被爆者団体とも連携し、核兵器の被害の実態を世界に発信してきました。「核兵器禁止条約」の前文で「ヒバクシャ」に言及する一文が入ったことも、こうした活動の結果といえるでしょう。

 ICANの受賞に対する、日本政府からのコメントはしばらく出されていませんでしたが、2日後の8日夜、「国際社会で核軍縮・不拡散に向けた認識が広がることを喜ばしく思う」との外務報道官談話が発表されました。しかし、同談話は「ICANの行ってきた活動は日本政府のアプローチとは異なる」とも指摘。ノーベル委員会が受賞発表で北朝鮮の核開発に言及したことについて触れ、「あらゆる手段により圧力を最大限まで高める必要がある」と日本政府の立場を強調しています。
 ICANのメンバーは9日、国連本部で記者会見し、条約に参加しない核保有国や日本など核の傘のもとにある国々の対応を批判しました。特に日本に対しては、70年にわたって核兵器の危険性を人類に警告し、核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだ」と述べ、改めて条約への参加を求めています。

 我々医師の果たしてきた役割は決して小さなものではありません。これから求められる役割もそうでしょう。
 東京反核医師の会は、被爆国の医師として核兵器廃絶を前に推し進めるべく一層努力していきます。また、日本政府には核兵器禁止条約の批准と、核兵器廃絶の先頭に立つことを強く求めていきます。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:33| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月01日

8/29北朝鮮のミサイル発射について

北朝鮮は日本時間の8月29日の午前5時58分、首都平壌の順安区域付近から中距離弾道ミサイル「火星(ファソン)12」を北東方向に発射しました。ミサイルは北海道上空を通過し、午前6時12分、北海道襟裳岬の東約1,180キロの太平洋上に落下しました。

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)はこの発射実験について、「太平洋における軍事作戦の第1歩であり、グアム封じ込めに向けた有意義な序章」だとし、さら、「さらなる弾道ロケット発射演習を実施する」と予告しています。

東京反核医師の会は、北朝鮮のこの間のミサイル発射に対しては、国際関係の安定を乱すものであり、また核兵器開発と密接に結びついたものであると考え、一貫して批判を続けています。7月24日には抗議文「北朝鮮のミサイル実験に抗議する」を出しました。
http://tokyohankaku.seesaa.net/article/452088629.html
今回の発射も、国際法規や、国際平和の観点から見ても決して許されない暴挙であり、このようなミサイル実験・開発は直ちに中止しなければなりません。
 
 
 今回の件に関しては、日本政府の国内への対応についても触れる必要があります。
 そのひとつは、Jアラート(全国瞬時警報システム)の使用についてです。
発射4分後の6時2分に、Jアラートが北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県の12の道県に発射の警報を送信し、6時14分には弾道ミサイルの通過を送信しています。
 このJアラートを受けて、JR北海道は北海道新幹線と在来線を、JR東日本は東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、山形新幹線、秋田新幹線や管轄する11県の全在来線の運転を一時見合わせ、私鉄各社も一部の列車で運転を見合わせるなど、交通に大きな影響が出ました。
 今回のJアラートの使用には以下のような問題があります。

@6時2分に警報が送信されたが、6時5〜6分ごろには北海道を通過していた。仮に本土にミサイルが落下したとしても、実際の避難の役にはほとんど立たなかったと考えられる。
A警報の範囲が広範に過ぎた。総務省消防庁によると、少なくとも7道県16市町村で情報伝達にトラブルがあった。もともと、Jアラートはミサイルへの警告で使用するのには無理があるのではないか、と一部で指摘されていたが、@、Aはそれを裏付けるものと言える。
B小野寺五典防衛相は8月29日午前の記者会見で、「発射された弾道ミサイルが、わが国の領土、領海に着弾するということが把握できた時に破壊措置命令でこれを除去するということになる」と述べている。
 日本はミサイル迎撃の措置を行わなかったので、逆に言えば、防衛省は弾道ミサイルが日本の領土、領海に着弾する可能性がないことを把握していたことになる。
 また、ミサイルの最高高度は550キロに達しており、それは日本の上空を通過した頃と見られている。領空の高度範囲は国際法で定義されておらず、通常は航空機が飛ぶことのできる上空100キロ程度とされている。
 つまり、ミサイルが日本の上空を通過したこと自体は、通常は領空侵犯とはみなされず、このことも迎撃措置を取らなかった理由の1つとみられている。
 とすれば、今回のように、実際の役にほとんど立たない警報を広範囲に出す必要があったのか。実際、今年5月14日のミサイル発射の際には、「わが国に向けて飛来する恐れがない」として破壊措置を実施せず、Jアラートも発動されていない。
 Jアラートの発動に関する判断が、恣意的に行われているのではないか。

 安倍首相は「我が国を飛び越えるミサイル発射という暴挙は、これまでにない深刻かつ重大な脅威であり〜」と述べていますが、以前から北朝鮮は日本上空を超えるミサイルを何度も発射しており、この発言は事実とは異なります。
 重大なのは、今になって事態が急に深刻化しているわけではないということです。
 メディアの報道とも併せて、いたずらに危機感を煽る手法は、自らの支持率回復のために、北朝鮮ミサイル問題を利用しているのではないかと思われます。
 首相は「国際社会と連携し、北朝鮮に対する更なる圧力の強化を求めていく」とも述べていますが、この圧力は、軍事衝突を避けるための、対話の場へ引き出すための圧力でなければなりません。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:13| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月13日

7/7核兵器禁止条約が採択されました

今年の3月からニューヨークの国連本部で交渉が続いてきた核兵器禁止条約が、7月7日の交渉会議で、賛成多数で採択されました。
核兵器の開発、保有、使用等を禁止する国際条約が結ばれるのは初めてのことで、核廃絶に向けた道のりの中でも画期的な出来事と言えます。

エレン・ホワイト議長は全会一致での採択を提案しましたが、オランダが投票での採決を提案し、採決の結果、122カ国の賛成多数で採択されました。オランダ1カ国が反対したほか、シンガポールが棄権しています。オランダは米国の「核の傘」の下にある国々のなかで唯一交渉会議に参加しており、条約に反対した理由については「核兵器保有国の広い支持が得られていないうえ、NATO=北大西洋条約機構の加盟国としての責任とも矛盾する」と述べています。

条約の具体的な内容について、簡単に紹介します。(※)
第1条では、核兵器の開発、保有、実験、使用とともに、威嚇も禁止しています。
 この威嚇の禁止とは、「核兵器を使用する」とちらつかせることで相手国を脅迫する行為を禁じるものです。「核抑止力」の論理自体を否定するものであるため、核保有国や核の傘を前提とした安全保障政策をとる国々の将来の参加可能性を考慮して、5月22日に出された条約の原案からは外されていましたが、多くの議論の結果、最終草案で盛り込まれることになりました。
 第4条では、「核兵器を放棄してから条約に参加する」、「核兵器を保有している段階で条約に加盟し、期限を設けて核兵器を廃棄する」など、核保有国の参加方法についても記載されています。
また、締約国会議(条約発効から1年以内に開催、以降は2年ごとに開催)や再検討会議(5年ごとに開催)には、条約に参加していない国でもオブザーバーとして出席可能とされています。
18条では、「既存の国際条約との関係で加盟国が負う義務に影響を及ぼさない」とあり、本条約は従来のNPTと相反するものではなく、補完するものであるとしています。
また、広島や長崎の被爆者について、前文で「被爆者にもたらされた受け入れがたい苦しみと被害に留意する」「核兵器の廃絶に向けた被爆者の努力を認識する」と明記されています。第6条「被害者支援と環境回復」のなかでは、核兵器の使用や実験による被害を受けた人に、医療やリハビリ、心理面の支援を提供するとしています。
今回の条約締結において広島、長崎の被爆者が果たした役割は非常に大きなものがありました。南アフリカのディセコ大使は「最も心を動かされたのは、広島と長崎から被爆者を迎え、現実と向き合ったことだ。被爆者に対する私たちの責任を常に心にとどめていた」と述べています。

条約は今年9月から署名が始まり、50カ国が批准手続きを終えてから90日後に発効することになっています。
100カ国以上が加盟する予定ですが、アメリカ、イギリス、フランス、ロシアなどの核保有国や、日本を含む核保有国のほとんどが条約交渉そのものに参加しておらず、条約にも参加しない見通しです。
核兵器禁止条約が採択されたことを受けて、アメリカ、イギリス、フランスの3カ国が共同声明を出し、同条約に対して「国際的な安全保障の環境を無視している」「北朝鮮による核開発の深刻な脅威に対して何の解決策も示していない」と批判しています。

しかし、当然ながら条約に参加していない国に対しては何ら強制力を持ちません。国際世論を喚起し、核兵器の廃絶を後押しすることが本条約の狙いです。それを「核保有国と非保有国の断絶を深める」と核保有国側が言うのは、核廃絶を進める意思を持っていないことを自ら認めるようなものです。
そもそも核兵器禁止条約を締結すべきだという議論が始まったのは、NPT=核拡散防止条約が発効して以降も、核保有国による核軍縮がほとんど進まないという現実があるからだということに留意する必要があります。条約の締結国でないインドやパキスタン、脱退した北朝鮮などの国々が核実験を行うなど、むしろ状況は悪化しています。
アメリカ、イギリス、フランス等の核保有国は、今回の核兵器禁止条約の内容を非現実的だとしていますが、むしろ現実こそが、従来型の「大国間で核兵器を占有することを前提とした核軍縮」(この言葉自体が矛盾しているのですが)の破綻を示していると言えます。

ここで改めて問われるのが、唯一の被爆国である日本の行動です。
7日の条約採択後に、日本の別所浩郎(こうろう)国連大使は条約に署名しないと宣言しました。会見の中で、別所氏は「日本は核保有国と非保有国が協力する中で核兵器のない世界を目指している。この条約交渉は、そうした姿で行われたものではない」と述べています。
以前から、「核廃絶」を訴えながらも、アメリカの核の傘の下、核兵器禁止には慎重な姿勢をとってきましたが、昨年12月の核兵器禁止条約の交渉開始の決議採択において、「棄権」でなく、明確な「反対」に回ったことは、国際社会に大きな衝撃を与えました。
 日本が唯一の戦争被爆国として、条約交渉に積極的な役割を果たしていくことを期待していた多くの国々の、そして日本国内の人々の願いを裏切るものでした。
 核兵器禁止条約は、核兵器保有国や、今現在、核の傘の下にある国々の現実的な立場も踏まえ、そうした国々でも加入できるように考慮された文面になっています。
 今こそ日本政府は、条約への参加を表明し、保有国へ核廃絶を働きかける側へと大きく舵を切るべき時です。

※核兵器禁止条約の全文については、
https://mainichi.jp/articles/20170708/mog/00m/030/001000c(毎日新聞)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-07-09/2017070905_01_0.html(赤旗)
等を参照ください。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 16:11| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月28日

3/27核兵器禁止条約交渉が始まりました(しかし日本は不参加)

3月27日から、核兵器禁止条約の交渉がニューヨークの国連本部で始まりました。
核兵器を法的に禁止する条約はこれまで存在しておらず、成立すれば歴史的な一歩になります。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032702000131.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170328/k10010927011000.html

禁止条約制定を主導するのはオーストリアやメキシコなどで、
既に非核地帯条約を締結している東南アジア、中南米、アフリカを中心に
113カ国が交渉開始の決議案に賛成しているとのことです。
しかし、アメリカをはじめとする核保有国は交渉に参加していません。

アメリカのヘイリー国連大使はイギリスやフランス、韓国など20カ国余りの国連大使とともに
改めて条約に反対する声明を発表しています。
記者会見で、ヘイリー国連大使は「現実的になるべきだ。北朝鮮がこの条約に同意すると信じる人がいるだろうか」「国連総会議場に入った人たちはわれわれが直面している脅威を本当に理解しているのか」と延べたとのことです。

そして日本は、高見澤軍縮大使が、核軍縮は核兵器の保有国と非保有国が協力して行うことが不可欠だとして、「建設的で誠実な形で交渉に参加することは困難だと言わざるをえない」と述べ、このあとの交渉には参加しないことを明らかにしました。

岸田文雄外相は28日に記者会見で、条約交渉に参加しなかった理由として、
「核兵器国の出席は一国もなかった。核兵器のない世界(実現)に資さないのみならず、核兵器国と非核兵器国の対立を一層深め、逆効果になりかねない」
と述べていますが、唯一の核兵器被爆国である日本が禁止条約成立に反対し、交渉に参加しないことに、交渉に参加した国からは批判の声が挙がっています。

本交渉における日本の消極的、というよりむしろ交渉そのものに逆行するような
態度については本ブログでもたびたび取り上げ、批判してきました。
http://tokyohankaku.seesaa.net/article/445325875.html

こうした核兵器や原発の廃絶を話し合う場でいつも必ず出てくるのが
「現実を見て」「現実的な方向で」といった現実論(もどき)です。
先述のヘイリー国連大使の発言にはこうした姿勢が露骨に表れています。
あたかも核兵器廃絶を目指す人々は現実離れした夢を見ているとでもいうかのようです。

しかし「危険で非人道的な兵器をなくすかわりに、たくさん持つようにしよう。そうすればあまりにも危なすぎて実際には使えなくなるから」という理屈の、子どもでも気づくような危うさに気づけない人々の「現実認識」とはいかなるものなのでしょうか。
彼らは実際に破滅的な被害が生じるまで、こうした「現実論」にすがり続けるのでしょうか。現に原発問題については、実際に福島第一原発の事故という、最悪の結果がもたらされています。

先にリンクを貼ったNHKの記事のなかで、広島の被爆者の方が述べていることが全てでしょう。
「これまで完全に政治的な環境が整ったときはないし、おそらくこれからもない。それを待っていたら、いつまでたっても平和の話を進めることはできない」のです。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 11:46| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月17日

「自主避難者」への住宅無償提供の打ち切り、東京都の住宅支援策についてまとめ

福島原発の事故により福島県内の避難指示区域以外から避難してきた、いわゆる「自主避難者」には
定期的な金銭補助はなく、住宅の無償提供が唯一の支援でしたが、2017年3月いっぱいをもって
この住宅無償提供が打ち切られることとなっています。
福島県の県外避難者への対応、東京都の支援についての要点を以下にまとめました。

【福島県の県外避難者への対応】
・災害救助法に基づいて民間住宅や国家公務員宿舎などを「みなし仮設住宅」として自主避難者にも
無償提供してきたが、「県内での生活環境が整いつつある」として2017年3月末で打ち切り。
4月以降は、
@民間賃貸住宅で避難を続ける場合、入居の初期費用10万円を補助し、家賃の一部を2年間助成する。
A2017年3月末までに福島県に帰還すれば、転居費(最大10万円)を補助する。
B避難先で公営住宅に住む場合は補助はない。

【東京都の住宅支援策】
東京都は、住宅の打ち切り対象の避難者が717世帯と最多。
1)都営住宅の優先入居枠300戸を設け、募集を行った。(2016年7/20〜8/3に200戸、9/28〜10/11に100戸)
・世帯要件、所得要件(上限額)などが細かく設定されており、要件を満たした応募数が196世帯のみ。
 対象世帯は@ひとり親世帯、A高齢者世帯、B心身障害者世帯、C多子世帯、
 D特に所得の低い一般世帯、E小さな子どものいる世帯、のいずれか。
・UR 住宅・雇用促進住宅・区市町村営住宅の避難者は優先枠対象から外されている。
2)2017年に入り、JKK東京(東京都住宅供給公社)が2/10〜20、2/22〜3/10にかけて
自主避難世帯を対象にした公社住宅の入居者募集を行った(100戸)。収入要件(下限額)。
UR 住宅・雇用促進住宅・区市町村営住宅の避難者も含む。福島県の「家賃補助」の対象になる。
しかし、2度の募集を行ったものの、応募世帯は4世帯のみ。

都営住宅と公社住宅とで条件は異なるものの、その要件は多くの「自主避難者」にとって厳しく、
東京都の住宅支援は、多くの人には届かない、不十分なものであることがわかります。
また、福島県の対応は、完全に「復興」のシナリオありきで、避難者に帰還を強要する形です。
(2017年3月までに戻らなければ補助が出ない、という時間制限まで設けています)
原発事故はいまだ収束のめどが立たない状態であり、現在も放射線量が他の地域に比べて高いこと、
20mSvに被曝上限が引き上げられたままであることなどの問題は無視されています。
避難を続ける場合も、補助が出る世帯と出ない世帯との分断が生じる懸念があります。
やはり住宅の無償提供の継続こそが必要であるといえるでしょう。

震災から6年。「自主避難者」の置かれている状況は、必ずしも楽にはなってはいません。
フリージャーナリストの吉田千亜さんの「ルポ母子避難―消されゆく原発事故被害者」(岩波新書)
は、こうした「自主避難者」の抱える多層的な困苦を伝える名著です。昨年2月に発行された本ですが、ここで書かれている内容の多くは、現在進行形の問題として続いています。
経済的な困難のほか、地域内での分断、家族間の分断、避難先での差別など、精神的な被害についても具体的に記載されています。
そのなかで、省庁間で責任を押し付け合い、当事者不在のまま政策が決められていく姿や
避難者の実態把握の不十分さといった問題が浮き彫りになってきます。

2012年6月に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」は、避難者の自己決定権や、
支援対象地域からの移動支援、移動先の住宅確保・就業支援、避難した子どもの学習支援などを
国の責任で講じることなどが掲げられた法律でした。しかしその後、こうした理念は骨抜きにされ、
避難者の帰還を前提とした自己責任の枠組みに回収されていきます。
本書ではこの過程についても克明に描かれていましたが、私は同法律のことをほとんど知らなかったため、
とても勉強になりました。

本書の根底にあるのは、そもそも誰も好き好んで避難したわけではないということです。
言葉の意味を正しく考えるなら、「自主避難者」という言葉自体が欺瞞なのです。
避難者を区別し、分断することは不合理だという強いメッセージが伝わってきます。

個人的に印象に残った一節を、最後にご紹介します。
『自主避難者たちは、避難の「正当性」や「合理性」を自身で説明しなければならない場面にたびたび立たされてきた。(中略)
「科学的根拠」や「正当性」を立証する責任が自主避難者に課され、その立場を理解してもらえない存在として、社会に投げ出されている。』(100ページ)
『まき散らされた放射性物質や、それに接する可能性がある子どもの健康影響を、「合理的に怖がれ」というのは、当事者にとっては理不尽きわまりない。怖さというのは本来、合理的に解明できないものに感じるものだ。』(101ページ)
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 15:46| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月10日

南スーダンPKO 陸上自衛隊日報をめぐる問題について

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊の日報で現地の「戦闘」が報告されていたことが明らかになりました。

 南スーダンへの自衛隊のPKO参加は2011年から続いていますが、2016年11月からは安保関連法案にもとづく「駆けつけ警護」が新しい任務として付与されています。
 
 今回の問題は、ジャーナリストの 布施 祐仁 氏が2016年9月に日報の開示請求を行ったところから始まりました。本来1カ月で開示決定するところ、防衛省は期限を1カ月延長したうえに、12月初めに廃棄済みのために日報は存在しない、との通知を出しました。
 ところが、年が明けて一転、防衛省が再調査し、統合幕僚部が日報のデータを保管していることを明らかにしました。
 開示された昨年7月7〜12日の日報には、ジュバ市内で政府側と前副大統領派の「戦闘」が発生したことが記載されており、流れ弾への注意や、国連の活動の停止や活動の制限の可能性にも言及されています。
 
 これまで、政府は、南スーダンで戦闘行為が行われていることを否定し続けてきました。
 これは、PKOへの自衛隊の派遣には、参加5原則として、以下の5つの条件が守られている必要があるためです。
@ 停戦合意が存在すること
A 受入国などの同意が存在すること
B 中立性が保たれていること
C 要件が満たされなくなった場合には派遣を中断又は終了すること
D 武器の使用は必要最小限度とすること
 戦闘が行われていることを認めると、派遣の前提が崩れることになるのです。

 しかし、開示された日報に「戦闘」の記載があるにもかかわらず、政府はいまだに戦闘行為はなく、武力衝突が行われていた、という主張を続けています。
 稲田朋美防衛相は8日の衆院予算委員会で「事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と述べています。
 この発言に批判が集まっていますが、ある意味、政府の逆立ちした論理が素直に現れた表現ではないでしょうか。
 
 原子力業界にも顕著ですが、現在、政府やその周囲で使われる言葉の歪みが顕著です。
 戦争を平和と言い換え、危険を安全と言い換え、墜落を着水と言い換え、そして今、戦闘が武力衝突に置き換えられたのです。
 現実認識をゆがめることが破滅の第一歩であることは、戦時中の歴史からも明らかです。
 実際に起こっている出来事はそれで変わるわけではありません。ありのままの事実をつかみとるために言葉は用いられなければなりません。


【17.2.13追記】
今回の事件は、複数の問題がかかわりあっており、ゆえに論点が定まりにくい部分もあるかと思います。
以下、今回の件の問題点を5つにまとめてみました(もっと他にも挙げられるかも知れません)。参考になれば幸いです。

@7/7〜12までの日報を9/30に開示請求したのに対し、「廃棄しており、保有していなかったことから、文書不存在につき不開示」の返答が12/2付。廃棄されるのが早すぎるし、廃棄されているから開示できないという理由にしては返答が遅すぎるのではないか。

A河野太郎議員が再調査要求(12/22)→4日後、電子データが残っていることが判明(12/26)。逆に言えば、実際はデータが残っていたにも関わらず、「廃棄した」ことを理由に開示を拒否していたことになる。

BAが12/26に判明していたにも関わらず、稲田防衛相に報告が上がったのが翌年の1/27であり、遅すぎる。

C日報のなかに、これまで政府が否定してきた「戦闘」に関する記載がある。PKO参加5原則の「紛争当事者間の停戦合意」が崩れているのではないか。

Dそれでもなお稲田防衛相は「事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」(下線引用者)として、戦闘が行われていることを否定。これはPKO参加ありきの逆立ちした論理である。
 
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:59| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月03日

共謀罪法案について

犯罪を計画・準備した段階で捜査・処罰対象とする「共謀罪」について、政府は「テロ等準備罪」として構成要件を変えることで法案成立を目指しています。
政府は31日の参院予算委員会で「犯罪の合意だけでなく"準備行為"がなければ逮捕・勾留できないように立法する」と述べていますが、
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020102000121.html
法案の本質的な問題点はなにひとつ変わっていません。
なぜならば「何をもって"準備行為"とみなすのか」が明確に規定されておらず、その判断が捜査する側にゆだねられているからです。

さて、政府は共謀罪が必要な理由として、共謀罪がなければ「国際組織犯罪防止条約」(パレルモ条約)を批准することができず、東京オリンピックを前にテロ対策として同法が必要不可欠であるとしています。

しかしこれについては、複数の反論が挙げられています。

@パレルモ条約は、もともとマフィアなど経済的利益を目的とする組織犯罪を対象にしたもので、テロ対策とは直接関係がない。
Aパレルモ条約を批准した国の多くは、国内の法体系ですでに条件を満たしている、あるいは法の整理をした上で批准しており、新たに共謀罪を制定したのはノルウェーなどわずかである。
条約の一部について留保した上で批准することも可能である。
B共謀罪の対象となる犯罪行為は600以上(※)におよび、窃盗や器物損壊、詐欺などテロと直接関係のないものが多い。(※その後、300以下に減らす方針が出されているが、多いことには変わりはない)
Cすでに現時点で、殺人や強盗などの凶悪犯罪に対しては予備罪(実施に至る前の予備行為の段階)が成立する。
 実際に政府の答弁で挙げられた事例も現行の法体制で取り締まれることが指摘される場面があった。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/30/kaneda-budget-committee-of-the-upper-house-of-the-diet_n_14509326.html

「オリンピックのため」「テロ防止のため」というのは、人の目をあざむくための詭弁であるといえるでしょう。

「共謀」の定義として、複数の人間が犯罪行為を行うことを合意することとされていますが、これは書面による合意だけでなく、
会話や、目配せ、うなづきなどの合図でも成立するものとされています。
これでは、いくらでも恣意的に合意とみなすことが可能になってしまいます。

政府は、対象となるのは組織的な犯罪集団のみであり、一般人は対象でないと述べていますが、これも詭弁です。
上記のような、共謀の定義上、すでに特定の団体である必要すらありません。個々人のやりとりですら、共謀罪が適用されます。
そして、ひとたび取り締まられれば、それが「組織的な犯罪集団」とみなされるわけです。
つまり、「一般人なら大丈夫」なのではなく、「大丈夫でなかったものは犯罪集団だ」という、逆立ちした論理で運用されることになります。

このような運用のされ方をした法律が、戦前、戦時中に実際にありました。それが治安維持法(1925年制定、1945年廃止)です。
当初は共産主義活動を取り締まるためとして制定された同法は、その適用範囲が際限なく拡大していきました。
政権や警察にとって不都合な団体、個人を取り締まる口実として使われ、戦時中の全体主義体制の一因となったのです。

共謀罪の本質はまさしく治安維持法のそれと同じものです。過去のあやまちをくりかえさないために、この法案は廃案にしなければなりません。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:49| Comment(1) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月11日

ニューヨーク近郊の原発、21年までに運転終了

 アメリカのニューヨーク州のクオモ知事が1月9日、ニューヨーク市近郊のインディアンポイント原発を2021年までに閉鎖することで、原発を所有するエンタージー社と合意に至ったことを発表しました。
 同原発はニューヨーク市の中心マンハッタンから約50キロの場所(https://www.google.co.jp/maps/place/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC/@41.2803788,-73.8898106,10.25z/data=!4m5!3m4!1s0x89c2cf53c87f192b:0x5caf08ed472a463!8m2!3d41.267997!4d-73.9513992)に位置していることや、すでに稼動から40年が経過しており老朽化が進んでいること、近くに断層が走っていることなどから、その危険が指摘されており、2011年3月の福島第一原発事故後、特に廃炉を求める声が高まっていました。
 現在2号機と3号機が運転中ですが、クオモ知事は2021年までに同等の電力量を水力発電などでまかなうことができるとの見通しを述べています。
 また、エンタージー社は、天然ガスの価格低下などの要因により、原発の収益が低下したことが、運転終了の要因であるとの声明を発表しています。

 アメリカは約100基の商用原発を所有していますが、1979年のスリーマイル島の原発事故以降は、規制強化の影響から新規の原発着工が進まない状況となっていました。
 2011年3月の福島第一原発事故の影響を受けて改めて規制強化が進められ、現在では原発は電力業界では金食い虫として敬遠されています。
 今回の決定により、稼動から40年が経過した古い原発については、順次閉鎖される可能性が高くなったと言われています。

 現在、世界各国で脱原発の動きが進んでいます。日本の福島第一原発事故がその大きなきっかけとなったのは明らかですが、しかし当の日本政府が原発再稼動を進めようと躍起になっているのは、あまりにも自己反省に欠けた態度ではないでしょうか。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:10| Comment(1) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月06日

核兵器禁止条約の成立に向けて

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今年の3月27日〜31日、および6月15日〜7月7日に、核兵器の完全廃棄を目指し、
『核兵器の禁止に向けた実効性のある法的枠組』が国連で議論されます。

被爆者をはじめ、世界中の市民団体が長年求めてきた核兵器禁止条約が
国連で話し合われるということで、歴史的に大きな一歩といえるでしょう。

国際的にも、核兵器の禁止・廃絶を求める声は国際的に高まり続けています。
2016年10月27日に国連総会でなされた「核兵器禁止をする法的枠組を国連で議論を開始する」決議には、非同盟諸国を中心に123カ国が賛成しました。
世界の大多数が、核兵器禁止のための法的拘束力の議論を始めようとしているのです。

ぜひ、ご注目ください。

※核兵器廃絶に向けた国際的枠組みの現在の状況について、
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)のwebページがとても参考になります。
http://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 15:51| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月28日

12/23国連総会本会議で核兵器禁止条約の制定交渉決議が採択(しかし日本は反対)

12月23日の国連総会本会議で、核兵器禁止条約の制定交渉を来年3月に開始する決議を賛成多数で採択しました。
 
 採決の内訳は、賛成113カ国、反対35カ国、棄権13カ国です。反対したのは、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、イスラエルなどの核兵器保有国のほか、アメリカの「核の傘」に依存する国々で、そのなかに日本も含まれています。
 今回の決議は、10月の国連総会第一委員会(軍縮)での採択に続くものですが、この時も日本は反対に回っていました。
 これは、核兵器廃止の道のりにおいて、唯一の戦争被爆国としての日本に寄せられた期待を大きく裏切るものといわなければなりません。

 日本が今回の決議に反対した理由として、大きく@決議に賛成するのはアメリカの核の傘に日本の安全保障戦略に矛盾することになる、A核兵器を法的に禁止する条約の交渉を行うのは、核兵器所有国と非所有国の対立を深める、の2つを挙げており、段階的に核軍縮を進めるべき、との立場を示しています。
 しかし、@そもそも大国の核兵器によって守られるという「核の傘」の論理こそが問題であり、それを認めるならば、他の国が核兵器を所有する権利を求めることも止められなくなります。つまり、核の傘のなかにいること自体が、核軍縮と矛盾しています。
A核兵器廃止条約の交渉によって核兵器所有国と非所有国の対立が深まるというのは順序が逆です。一部の大国が大量の核兵器を所有しているという構造こそが暴力的であり、国際的な対立を生んでいるのではなかったでしょうか。
 
 3月からの制定交渉に核保有国が参加する可能性は低いとされていますが、岸田文雄外相は、「唯一の被爆国として堂々と、この議論に参加すべきだ」として、3月からの制定交渉には加わる意向を示しています。
 日本は、核兵器廃止条約制定交渉において、今度こそ積極的な役割を果たす必要があります。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:38| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月26日

高速増殖炉「もんじゅ」廃炉が決まる

12月21日に、政府は高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉を正式に決定しました。

高速増殖炉とは、高速の中性子を使って、燃料となるプルトニウムを増殖させようというものです。
原子力発電にはつかえないとされているウラン238に、
プルトニウム239の核分裂によって発生した中性子を当てることによって、
最終的にプルトニウムに変化させるというのが、その仕組みです。
成功すれば使う分以上にエネルギーを生み出せる、夢の原子炉などと盛んに宣伝されてきましたが、
実際今では欧米の多くの国がこの事業から撤退しています。

大きな理由が、その危険性の高さです。
通常の原発では、中性子の速度を落とすために水が減速材として使われていますが、
高速増殖炉では、逆に速度を落としてはいけないため、減速材にも冷却材にも水を使うことができません。
かわりにナトリウムを使用しているのですが、ナトリウムは非常に扱いが難しい物質で、
金属を腐食させ、水に触れれば爆発の危険があり、空気にさらされれば炎上する危険があります。
また、核分裂の速度が通常の原発よりも速いことから、暴走の危険性も高いとされています。

もんじゅは80年代に建築が進められ、94年に初臨界しましたが、翌年の95年にナトリウムの漏出による火災事故を起こして停止。2010年5月に運転再開したものの、8月には炉内中継装置(燃料交換に使う装置)が原子炉内に落下、約一年後に引き抜かれるまでの間、発電も廃炉もできない危険な状態が続きました。
その他、計器の誤作動や、点検漏れなどが数え切れないほど報告されています。
もんじゅの維持費用には毎年200億円かかっているといわれています。この間、発電量は稼動初期の運転していた期間を除けばゼロです。

百害あって一利なしの「もんじゅ」の廃炉がなかなか決められなかった理由のひとつに、
高速増殖炉の失敗を認めてしまえば、使えないウランから使えるプルトニウムを生み出し続けるという「核燃料サイクル計画」の失敗を認めることになるということがあげられます。
そうなれば、原発を稼動させて核のゴミを生み続けることの建前が失われてしまうのです。
(逆を言えば、今回もんじゅの廃炉が決定された、ということは、
核のゴミを処理する方策をまったく持っていないということを国が認めたということになります)

さて、廃炉が決まったもんじゅですが、課題は山積しています。
そもそも、安全に解体する方法も、それにどれだけの費用がかかるのかも、はっきりした見通しがないのです。
また、政府はいまだに高速増殖炉の計画自体をあきらめるつもりはないらしく、フランスとの協同研究を進める方針がたてられていますが、フランスからは多額の開発費用を要求されているようです。

今、日本政府には「損切り」が求められているのではないでしょうか。
勇気を出して現実を見据え、このように危険で無駄だらけの事業からは一刻も早く手を引くべきです。


posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:27| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月21日

シリア内戦と日露首脳対談

シリアのアレッポのニュースがテレビで盛んに報じられています。
2011年から始まったシリア政府軍と反体制派との戦いは、たびたび国外からの介入を受け、現在ではISの台頭もあり、既に内戦の域を超えたものとなっています。

シリア最大の都市であるアレッポ。アサド政権は、12月13日までにアレッポのほぼ全域を制圧しています。
こうした状況を受けて、反政府勢力の主要なグループは、取り残された市民を避難させ、みずからも市外に撤退するということで、政権を支援するロシア政府と合意しました。
ところが市民の避難は予定の時間を過ぎても始まらず、14日には空爆や砲撃による戦闘が再開。市民の間に多数の死傷者が出ています。

いまだに戦闘地域に取り残されている市民の数は推計で5万人とも言われています。市民と反体制勢力との区別など行われるはずもなく、街は無差別な砲撃や空爆にさらされています。
市内に取り残された人々がSNSへの投稿で、市内の惨状を訴えています。人々はまさしく明日をも知れない状況に置かれているのです。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/12/14/aleppo_n_13616910.html

アサド政権を支持するロシアはシリアへ大規模な軍事介入を行っており、このアレッポへの無差別攻撃にも、大きく関与しています。
国連安全保障理事会でシリア政府と並んでロシアが名指しで批判されたのには、こうした背景があります。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN14H0I_U6A211C1000000/

市民の虐殺に関わってきたロシアに対して、日本政府はこれまで公式に批判してきませんでした。
12月8日、G7のうち6カ国(アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)がシリアに即時停戦を求める共同声明を出しましたが、日本は唯一参加していません。

この数日、シリアのアレッポでの危機的状況と同時に、日本では安倍首相とロシアのプーチン大統領との対談が盛んに報道されましたが、
北方領土問題や経済協力の話題がほとんどで、シリアの虐殺の問題と関連付けて報じたメディアは数えるほどしかありませんでした。
国内外を問わず、個々の課題に是々非々の態度で対応できない日本政府の歪みが、今回の対談の結果にも現われているのではないでしょうか。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 16:43| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月15日

オスプレイ墜落、国内配備後初の重大事故

 12月13日夜、沖縄県名護市の沿岸で米軍普天間飛行場のMV22オスプレイ1機が墜落、大破しました。
乗組員5人全員が救出され、海軍病院に搬送されましたが、そのうち2人が負傷しているそうです。
 オスプレイは12年10月に、住民の反対を押し切って普天間飛行場に配備されたものです。開発段階から墜落事故が相次ぐなど安全性の問題が指摘されていました。

 米軍の説明によれば、墜落の原因は空中での給油中のトラブルによるものとのことですがたその後、この機体と一緒に空中で給油を受けていた別のオスプレイも、普天間飛行場で胴体着陸する事故を起こしていたことがあらたにわかりました。1日に2件の事故が起こったことになります。

 安慶田光男副知事の抗議に対して、在沖海兵隊トップのニコルソン四軍調整官は「操縦士は住宅、住民に被害を与えなかった。県民に感謝されるべきだ。」と延べ、抗議されること自体に不満を示したそうです。
 しかし、たとえば自宅の隣の空き家に車が突っ込んできたとして「お前の家にぶつからないようにうまく操縦したのだから文句言うな、感謝しろ」とドライバーに言われて、納得できるでしょうか。
 副知事の言うとおり、あまりにも植民地意識に満ちた態度ではないでしょうか。

 もう1つ、問題にしなければいけないのは、この事件の各種マスコミの取り上げ方です。ニュースに触れた多くの人が違和感を覚えたのではないかと思います。
 今回はかなり早い時期から事故現場の画像が出回っており、機体が折れ、翼が吹き飛んでいるのがわかっていました。あきらかに墜落という言葉以外当てはまらないものでした。
 しかし国内メディアの多くは「不時着」「着水」「不時着水」などの言葉を用いていました。これは米海兵隊や防衛省の発表によるものですが、実は米軍準機関紙である「星条旗」(Stars and Stripes)は、今回の事故について「衝突」(crash)という単語を用いているのです。
http://www.stripes.com/news/osprey-crashes-off-okinawa-crew-safe-1.444190#.WFCQQdtwoKA.twitter
 米国内の複数のメディアは、墜落あるいはそれに相当する言葉を用いて今回の事故を報じています。
 
 新聞社ごとに、方針や政策についての考え方が違うのは当然のことです。しかし、見れば明らかに分かる物事をありのままに表現することもできず(だからもちろんこれは「墜落」や「着水」という言葉の定義の問題ではありません)、公式の発表をそのまま流すだけのことが報道と呼べるのでしょうか。
 
 今回のオスプレイ墜落事故は、現在の国内報道の正体があらわになった事件であり、私達の意識が植民地化されている現実を示していると言えるかもしれません。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:52| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月12日

辺野古違法確認訴訟、沖縄県の敗訴確定

 名護市辺野古の新基地建設をめぐり、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で、最高裁は12日までに、上告審判決を今月20日午後3時に言い渡すと決定しました。
 知事が敗訴した福岡高裁那覇支部での判決の見直しに必要な弁論を開かないでの判決となるため、県側敗訴が確定する見通しです。

国の機関である沖縄防衛局が、私人の権利救済が目的である「行政不服審査制度」を用いるなど、
この問題での沖縄県への国の対応は横暴をきわめたもので、まさしく地方自治を損なうものといえます。
当時現役の沖縄北方相だった島尻氏が選挙区で落選した7月の参院選の結果を見ても、沖縄県民の総意がどこにあるかははっきりしているのではないでしょうか。

 翁長雄志沖縄県知事は以前から「確定判決には従う」と述べており、最高裁判決の後は、埋め立て承認取り消しを撤回する手続きに入ることになります。
 ただし、翁長知事は敗訴した場合でも「あらゆる手法」で辺野古新基地建設を阻止する姿勢は変わらないと述べています。国が工事を進めるために必要な設計概要や岩礁破砕の許可申請に対し、県は不許可とすることを検討しており、埋め立て承認の「撤回」も視野に入れています。
 新基地建設を巡る闘いは新たなステージに入ることになります。


※ところで、この記事を書いている最中に、
「埋め立て承認の「撤回」って何だろう?承認取り消しがダメになったけど、"撤回"はできるということ?」
という素朴な疑問(不勉強ともいう)が起こったので、確認しました。
取消と撤回は、以下のような違いがあるそうです。

【職権取消】
@行政庁が行った行政行為に当初から瑕疵(=違法または不当という「過ち」)があった場合に、行政庁の側から自発的に、その瑕疵を理由として取消すこと。
A職権取消の効果は遡及的におよぶ。
【撤回】
@行政行為に対して、行為の後に発生した事情により、その効力を存続させることができなくなった時に、その効力をなくすこと。
A撤回の効果は、撤回の時点から将来に向かって発生する。

つまり最初からなかったことにするのが「職権取消」で、後から効力をなくすのが「撤回」ということになります。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:52| Comment(2) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年12月09日

川内原発1号機が運転再開

九州電力は12月8日夜、定期検査で停止していた川内原発1号機原子炉を起動しました。
新規制基準に合格し再稼働した原発が定期検査で停止後に運転を再開したのは初めてです。11日に発電を始め、17年1月6日には検査を終えて営業運転に移行する予定とのことです。

新規制基準にはさまざまな問題があることが知られています。
鹿児島県はご存知のとおり火山帯で知られています。中央構造線の断層帯が通っています。4月には同じ九州の熊本県で震災による被害があったばかりです。しかし、新規制基準はそういったその地域特有のローカルな問題に十分に対応していません。
また、住民の避難計画が審査要件になっておらず、避難計画に実効性があるのかも疑問です。
なにより、福島第一原発事故がどういった原因で起こったのかも、現時点ではわかっていません。「福島での反省を活かす」などということは、論理的に不可能です。

7月の県知事選では脱原発を訴えて当選した三反園訓知事。2回にわたり、川内原発の即時停止を要請しましたが九電は応じず、9月下旬から原発の特別点検を実施しています。その後、知事は「私に稼働させるか、させないかの権限はない」と、運転再開を事実上容認する姿勢を示しています。
厳しい言い方をすれば、権限がないことは、はじめからわかっていたことです。三反園訓知事には、公約を実行するための努力を続けてもらわなければなりません。私達も声を上げて、知事の背中を押していく必要があるのではないでしょうか。

posted by 東京反核医師の会 事務局 at 19:52| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月13日

核戦争防止国際医師会議からオバマ大統領への書簡

6月12日に開催された反核医師の会全国大会で、核戦争防止国際医師会議が発表した
オバマ大統領への書簡 https://peaceandhealthblog.com/2016/06/06/obama-hiroshima/
が紹介されました。せっかくなので、ざっくりと訳してみました。

拝啓 オバマ大統領

私たちは、大統領が広島市民に降りかかった凄まじい恐怖の証言を受け入れ、被爆者と会うことを決定したことを評価します。しかし、核兵器が2度と使われないことを確実にすることに対し、いっさい関与しないことに深く失望しています。

全世界にあるうち、1%に満たない核兵器によって数千万もの命が一瞬に奪われ、20億人が飢餓にさらされます。大統領は核兵器によって引き起こされる今ある危機を取り除くには、核兵器の廃絶しかないことを認めていますが、いまだに適切な対応を何らしていません。核軍縮交渉は行われず、まるで冷戦期のような不信が国々でよみがえり、大きくなっています。9つある核保有国の全ては、核兵器を永久的に保持できるよう核近代化に莫大な資源を浪費していますが、それは安全保障上何ら役に立たないばかりか、あらゆるものを危険にさらし、核兵器の拡散につながるだけです。

核保有国が自らの核兵器をなくす法的枠組みをつくる取組みに欠席するなか、127の国々が人道性の誓約に基づき、その取組みに関与してます。人道性の誓約では、「受け入れがたい人道上の影響及び関連した危険性の観点から、核兵器を忌むべきものとし、禁止し、廃絶する努力」すること、「核兵器の禁止及び廃棄に向けた法的なギャップを埋める」ことを掲げています。しかしアメリカはいまだに「核兵器の人道上の影響に関する国際会議」と、現在開催されている核軍縮を果たす新しい法的枠組みをつくる国連作業部会をボイコットしています。今、核兵器のない国々が、他の全ての大量破壊兵器が禁止されたのと同様に、核兵器を禁止する新しい取組みに向けて交渉を開始することが期待されています。そして、こうした期待は、この世代での率先した軍縮の取組みに一番重要なものです。

大統領。核兵器禁止条約の成立を妨害するあらゆる手立ての執行をやめ、核兵器を永久的に保持するため1兆ドルも費やす計画を放棄するとき、あなたの「核兵器のない世界」という呼びかけが意味を持つでしょう。それまでは、残念ですが、からっぽのレトリックにすぎません。
敬具
アイラ・ヘルファンド
ティルマン・ラフ
事務局

posted by 東京反核医師の会 事務局 at 20:24| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月26日

5月27日 オバマ米大統領 来広

G7首脳会議が終了後、
オバマ米大統領が被爆地広島を訪問する予定です。

これに関して、様々な報道がなされていますが、
日本被団協がアメリカ政府に送った『オバマ米大統領の広島訪問にあたっての要望書』
http://www.ne.jp/asahi/hidankyo/nihon/seek/img/160518_youbou_hiroshima.pdf と、
長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)がまとめた『オバマ大統領の広島訪問の意義と期待』
http://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/eyes/no5-jp をご紹介します。

まず日本被団協の要望書ですが、
2009年4月5日のプラハ演説を引用しつつ、
アメリカに核兵器禁止・廃絶を世界とともに先頭に立って行うことを求めています。

具体的には、@昨年採択された国連決議に基づく、
核軍備撤廃に関する作業部会へ率先して参加すること、

A大統領任期中に包括的核実験禁止条約
(CTBT・アメリカは署名済・未批准)を批准すること、

B「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国」の大統領として、
被爆者の話を聞き、被爆の実相、被爆資料などに直接触れることなどを求めています。

この要望書に対して、『オバマ大統領に要望書「謝罪」は盛り込まず』、
『「謝罪求めない」78%』など謝罪の有無に着目したした報道もありますが、
『オバマ氏に謝罪求めず 被団協事務局長の「我慢」』http://www.asahi.com/articles/ASJ5T5S0NJ5TUTIL02Y.html
とのインタビュー記事もありますので、ぜひ、ご一読いただければ幸いです。

長崎大学核兵器廃絶研究センターの見解ですが、
@アメリカは唯一の核兵器使用国であり、世界最大の核保有国であるが、
そのアメリカのリーダーが被爆の実相に直接触れることは、
核兵器のもたらす悲惨な結末を世界に発信する重要な機会となること、

Aこの訪問によって、他の核保有国の首脳が被爆地を訪問する障壁が
低くなることから、訪問そのもののもたらす意義を高く評価しています。

また、B声明の内容によっては現在の膠着した核軍縮・廃絶の流れを打破する
「大きな転換点」(パラダイムシフト)になりうると期待を寄せています。

その一方で、この見解ではアメリカが核兵器禁止に向けた法的措置に消極的であり、
今月5月に行われたジュネーブでの国連作業部会には出席せず、
国内では核兵器の近代化を進めている現状も指摘し、
単なる被爆地訪問だけで終わってはいけないとしています。

最後に、長崎大学核兵器廃絶研究センターのホームページに、
2009年のプラハでなされた『オバマ大統領の演説(抜粋訳)』が掲載されているのでご紹介いたします。
http://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/datebase/government/usa/usa3

明日なされるオバマ大統領の演説を聞く前に、
プラハ演説を再び読み直すのはいかがでしょうか。

DSCN0508.jpg
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 21:24| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月10日

平和行進(2016年)の概要が明らかになりました

先日、紹介しました映画「一歩でも二歩でも」の題材である平和行進ですが、
今年の大まかなコースが日本原水協の総会で決まったようです。
平和行進概要.jpg



posted by 東京反核医師の会 事務局 at 18:30| Comment(1) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月29日

川内原発再稼働に地元が同意

気を抜くとすぐ更新が滞りますね。

さて、川内原発の再稼働について、川内市の市長と市議会が同意したという報道がありました。
朝日新聞の報道によると、市長は「福島で起きた津波や地震、原発事故に対応するのは十分、100%と言っていいと私は信じている」と発言しているとのことで、相変わらずだなあという感想です。信念を語られてもしょうがないと思うのですが。
原子力規制委員会の委員長は「安全だということは申し上げません」と発言、原子力規制庁も「100%安全とは言えない」との見解を出してきたわけですが、そういう予防線が何の意味も為さないということがよくわかりますね。
一般の国内メディアではあまり語られないところまで突っ込んだ記事がありましたので、参考までにご紹介します。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NE3M3L6JTSED01.html

カネの問題が絡むとどうにも難しいですね。

(事務局)
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:40| Comment(1) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月05日

ロシアは核大国というプーチン大統領

ウクライナ問題をめぐってロシアのプーチン大統領は、欧米諸国がこれ以上ウクライナにかかわると核戦争も辞さないと威嚇しているようだ。
http://mainichi.jp/select/news/20140830k0000e030237000c.html

よくスポーツと政治は結びつけるなといわれる。
しかし、欧州連合がロシアでの主要なスポーツイベントのボイコットを勧告することを検討していることも報じられるなど、影響が出そうだ。

そのひとつが来月10月5日の鈴鹿グランプリのあと連戦で開催の10月12日F1ロシアグランプリ。オリンピックが行われたソチに新しいサーキットで開催される。
オリンピックのように工事が間に合わないのではという懸念ではない。
F1関係者からは、「もしロシアに行けばロシア政権のやっていることを実質的に容認したものと受け取られることになる。宣伝活動に使われてしまう」という声もあるようだ。
F1が商業的といわれるようになって久しい。いまやF1はヨーロッパだけでなく中東、アジアも含めて世界中のあちこちでレースが開催されている。ロシア初のグランプリが、こんな形で注目されるとは。スポーツ観戦好きの身には悲しい。

かたや日本においては第二次安倍改造内閣が発足し、ややかげりの出ていた支持率が読売新聞調査では再び6割超になったというニュースも出ている。
女性閣僚も過去最多タイの5人になったともてはやす報道が続いている。しかし、安倍政権のめざす方向性は変わらないことを最認識すべきだ。女性閣僚は華やいだ雰囲気の裏に、一皮向けば、皆安倍首相に追随する確固とした信念を持っているひとばかりということ。むしろよりいっそう強固な布陣になっている。集団的自衛権容認も原発再稼動も実行に移すための内閣なのだ。これからなんでもかんでもオリンピックの名の下にわれわれ庶民の生活には眼もくれない政治が続くのはうんざり。でも、あきらめずに少しでも声をあげていこう。

posted by 東京反核医師の会 事務局 at 14:17| Comment(0) | 時事ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする