★原水禁2017年世界大会 in 長崎★
8/7〜9、現地からのレポートはこちら

2017年12月13日

ICANノーベル平和賞受賞記念講演(サーロー節子さん)

先日ご案内したとおり、12月10日、ノルウェーのオスロでICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞受賞式が行われました。
受賞にあたっての、広島で被爆したサーロー節子さんの記念講演の全文をここにご紹介します。
自らの悲惨な被爆体験、核兵器の非人道性、核抑止論の不毛さ、核の傘にすがる国々への批判、そしてこれからの核廃絶運動への力強い決意がこめられています。ぜひご一読ください。

【サーロー節子さん講演全文】
 皆さま、この賞をベアトリスとともに、ICAN運動にかかわる類いまれなる全ての人たちを代表して受け取ることは、大変な光栄です。皆さん一人一人が、核兵器の時代を終わらせることは可能であるし、私たちはそれを成し遂げるのだという大いなる希望を与えてくれます。

 私は、広島と長崎の原爆投下から生き延びた被爆者の一人としてお話をします。私たち被爆者は、70年以上にわたり、核兵器の完全廃絶のために努力をしてきました。

 私たちは、世界中でこの恐ろしい兵器の生産と実験のために被害を受けてきた人々と連帯しています。長く忘れられてきた、ムルロア、インエケル、セミパラチンスク、マラリンガ、ビキニなどの人々と。その土地と海を放射線により汚染され、その体を実験に供され、その文化を永遠に混乱させられた人々と。

 私たちは、被害者であることに甘んじていられません。私たちは、世界が大爆発して終わることも、緩慢に毒に侵されていくことも受け入れません。私たちは、大国と呼ばれる国々が私たちを核の夕暮れからさらに核の深夜へと無謀にも導いていこうとする中で、恐れの中でただ無為に座していることを拒みます。私たちは立ち上がったのです。私たちは、私たちが生きる物語を語り始めました。核兵器と人類は共存できない、と。

 今日、私は皆さんに、この会場において、広島と長崎で非業の死を遂げた全ての人々の存在を感じていただきたいと思います。皆さんに、私たちの上に、そして私たちのまわりに、25万人の魂の大きな固まりを感じ取っていただきたいと思います。その一人ひとりには名前がありました。一人ひとりが、誰かに愛されていました。彼らの死を無駄にしてはなりません。

 米国が最初の核兵器を私の暮らす広島の街に落としたとき、私は13歳でした。私はその朝のことを覚えています。8時15分、私は目をくらます青白い閃光(せんこう)を見ました。私は、宙に浮く感じがしたのを覚えています。

 静寂と暗闇の中で意識が戻ったとき、私は、自分が壊れた建物の下で身動きがとれなくなっていることに気がつきました。私は死に直面していることがわかりました。私の同級生たちが「お母さん、助けて。神様、助けてください」と、かすれる声で叫んでいるのが聞こえ始めました。

 そのとき突然、私の左肩を触る手があることに気がつきました。その人は「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 蹴り続けろ! あなたを助けてあげるから。あの隙間から光が入ってくるのが見えるだろう? そこに向かって、なるべく早く、はって行きなさい」と言うのです。私がそこからはい出てみると、崩壊した建物は燃えていました。その建物の中にいた私の同級生のほとんどは、生きたまま焼き殺されていきました。私の周囲全体にはひどい、想像を超えた廃虚がありました。

 幽霊のような姿の人たちが、足を引きずりながら行列をなして歩いていきました。恐ろしいまでに傷ついた人々は、血を流し、やけどを負い、黒こげになり、膨れあがっていました。体の一部を失った人たち。肉や皮が体から垂れ下がっている人たち。飛び出た眼球を手に持っている人たち。おなかが裂けて開き、腸が飛び出て垂れ下がっている人たち。人体の焼ける悪臭が、そこら中に蔓延(まんえん)していました。

 このように、一発の爆弾で私が愛した街は完全に破壊されました。住民のほとんどは一般市民でしたが、彼らは燃えて灰と化し、蒸発し、黒こげの炭となりました。その中には、私の家族や、351人の同級生もいました。

 その後、数週間、数カ月、数年にわたり、何千人もの人たちが、放射線の遅発的な影響によって、次々と不可解な形で亡くなっていきました。今日なお、放射線は被爆者たちの命を奪っています。

 広島について思い出すとき、私の頭に最初に浮かぶのは4歳のおい、英治です。彼の小さな体は、何者か判別もできない溶けた肉の塊に変わってしまいました。彼はかすれた声で水を求め続けていましたが、息を引き取り、苦しみから解放されました。

 私にとって彼は、世界で今まさに核兵器によって脅されているすべての罪のない子どもたちを代表しています。毎日、毎秒、核兵器は、私たちの愛するすべての人を、私たちの親しむすべての物を、危機にさらしています。私たちは、この異常さをこれ以上、許していてはなりません。

 私たち被爆者は、苦しみと、生き残るための、そして灰の中から生き返るための真の闘いを通じて、この世に終わりをもたらす核兵器について世界に警告しなければならないと確信しました。くり返し、私たちは証言をしてきました。

 それにもかかわらず、広島と長崎の残虐行為を戦争犯罪と認めない人たちがいます。彼らは、これは「正義の戦争」を終わらせた「よい爆弾」だったというプロパガンダを受け入れています。この神話こそが、今日まで続く悲惨な核軍備競争を導いているのです。

 9カ国は、都市全体を燃やし尽くし、地球上の生命を破壊し、この美しい世界を将来世代が暮らしていけないものにすると脅し続けています。核兵器の開発は、国家の偉大さが高まることを表すものではなく、国家が暗黒のふちへと堕落することを表しています。核兵器は必要悪ではなく、絶対悪です。

 今年7月7日、世界の圧倒的多数の国々が核兵器禁止条約を投票により採択したとき、私は喜びで感極まりました。かつて人類の最悪のときを目の当たりにした私は、この日、人類の最良のときを目の当たりにしました。私たち被爆者は、72年にわたり、核兵器の禁止を待ち望んできました。これを、核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか。

 責任ある指導者であるなら、必ずや、この条約に署名するでしょう。そして歴史は、これを拒む者たちを厳しく裁くでしょう。彼らの抽象的な理論は、それが実は大量虐殺に他ならないという現実をもはや隠し通すことができません。「核抑止」なるものは、軍縮を抑止するものでしかないことはもはや明らかです。私たちはもはや、恐怖のキノコ雲の下で生きることはしないのです。

 核武装国の政府の皆さんに、そして、「核の傘」なるものの下で共犯者となっている国々の政府の皆さんに申し上げたい。私たちの証言を聞き、私たちの警告を心に留めなさい。そして、あなたたちの行動こそ重要であることを知りなさい。あなたたちは皆、人類を危機にさらしている暴力システムに欠かせない一部分なのです。私たちは皆、悪の凡庸さに気づかなければなりません。

 世界のすべての国の大統領や首相たちに懇願します。核兵器禁止条約に参加し、核による絶滅の脅威を永遠に除去してください。

 私は13歳の少女だったときに、くすぶるがれきの中に捕らえられながら、前に進み続け、光に向かって動き続けました。そして生き残りました。今、私たちの光は核兵器禁止条約です。この会場にいるすべての皆さんと、これを聞いている世界中のすべての皆さんに対して、広島の廃虚の中で私が聞いた言葉をくり返したいと思います。「あきらめるな! (がれきを)押し続けろ! 動き続けろ! 光が見えるだろう? そこに向かってはって行け」

 今夜、私たちがオスロの街をたいまつをともして行進するにあたり、核の恐怖の闇夜からお互いを救い出しましょう。どのような障害に直面しようとも、私たちは動き続け、前に進み続け、この光を分かち合い続けます。この光は、この一つの尊い世界が生き続けるための私たちの情熱であり、誓いなのです。
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伊方原発3号機に運転差し止め仮処分(12/13、広島高裁)

 広島高裁は本日、広島市の住民たちが定期検査中だった四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた仮処分申請の即時抗告審で、運転差し止めを命じる決定を出しました。
 東京電力福島第1原発事故の後、高裁段階で運転差し止めを命じた司法判断は初めてです。

 伊方原発は瀬戸内海を挟んで広島市から約100キロの距離にあります。3号機は昨年8月に再稼働し、定期検査のため今年10月に停止。四国電は来年1月22日の発送電再開を目指していました。
 広島地裁では3月、原子力規制委員会が定めた新規制基準は「不合理とは言えない」と判断し、住民側の仮処分申請を却下していました。
 今回の高裁の野々上裁判長も、基準地震動(想定される地震の揺れ)の策定方法など、火山以外の争点については「新規制基準は合理的」と判断しましたが、その上で、伊方原発から約130キロ離れた阿蘇カルデラ(熊本県)で約9万年前に起きた巨大噴火を検討。
 四国電が伊方原発周辺で実施した地質調査やシミュレーションでは、火砕流が敷地に到達した可能性が小さいとは言えず、「原発の立地は認められない」と判断しました。
 今回、野々上裁判長は、仮処分は証拠調べの手続きに制約があり、差し止め訴訟が係争中の広島地裁が異なる判断をする可能性もあるとして、運転停止期間を来年9月30日までとしています。
 
 仮処分決定は直ちに効力が生じるため、四国電は決定が覆らない限り、定期検査が終わっても運転を再開できません。四国電は異議を申し立てる方針とのことです。
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2017年12月11日

ドキュメンタリー映画・「OKINAWA1965」

以前もご紹介した映画「OKINAWA1965」が、
2月4日(日)@18時〜20時、A20時15分〜22時15分に
渋谷アップリンクで上映会・完成記念イベントがあります。
※ 都鳥伸也監督、都鳥拓也カメラマン、嬉野京子さん(報道写真家)、
小林タカ鹿さん(ナレーター)、太田いず帆さん(朗読)、悠雲さん(朗読)
による舞台挨拶が予定されています。
http://longrun.main.jp/okinawa1965/theater.html

この作品では米軍トラックによる女児轢殺事件の写真を撮影した
嬉野京子さんの沖縄取材の半世紀が描かれています。
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2017年12月08日

12/10にICANのノーベル平和賞授賞式が行われます

今年のノーベル平和賞受賞が決まった国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)。
いよいよ12月10日にノルウェー・オスロで授賞式が行われます。既に関係者はオスロにむけて出発しており、その中には広島・長崎の被爆者代表20人も含まれています。

今回のICAN受賞の最大の意義を、国際運営委員の川崎哲さんは「核兵器禁止条約の存在とICANの活動を広く知らせることができた点」とし、「受賞で終わらせず、ここからが始まりと最大限訴えたい」と述べています。
https://mainichi.jp/articles/20171207/k00/00m/040/112000c
ベアトリス・フィン事務局長はAFP通信のインタビューに対して、タバコ問題を例に挙げ、「かつて事務所でたばこを吸いつつ仕事をするのは普通の光景だったが、今では非常識になった。室内での喫煙を禁止したからだ」と述べています。「核反対もそれ以外の問題も、とにかく動けば動かせると多くの人たちに刺激を受けてほしい。変えることは可能だ」

授賞式当日には、ピースボートセンターとうきょうで20:45〜22:30にかけて、
パブリックビューイングが行われます。
オスロでの授賞式の様子や、世界各所で同じようにパブリックビューイングを行っているところと
ネット中継でつなげ、受賞を盛り上げようと企画されています。

また、それに先立って、【Yes!ICAN】というコピー/ハッシュタグを用いてのキャンペーンが
行われています。
詳細こちら→http://peaceboat.org/yes-ican/
1. ご自身で「#YesICAN」と書いたメッセージボードを用意して写真を撮る。
2.「#YesICAN」キャンペーン公式メッセージボードを持って写真を撮る。
公式メッセージボードをダウンロード
3. 動画の場合:核兵器のない世界や核兵器禁止条約に関する『一言メッセージ』を「核兵器のない世界にYES!」あるいは「核兵器禁止条約にYES!」で締めて最大10秒でアップしてください。
ハッシュタグ「#YesICAN」 を付けて、TwitterやFacebook、Instagramに投稿してください。投稿されたものの一部は、随時、本ウェブサイトで紹介します。また本キャンペーンに賛同してくださった、多くの著名人の方のメッセージ等も掲載いたします。

核兵器禁止条約に背を向け続けている日本政府。
川崎さんの言葉のとおり、「これからがはじまり」です。
今回の授賞を「核兵器をなくそう」の世論を広げていくきっかけとして、核兵器禁止条約への参加を求める運動を続けていく必要があります。
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 17:47| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月09日

11/4〜5 第28回反核医師のつどいin東京

 11月4、5日に第28回「反核医師のつどい」が全労連会館で開催され、医療従事者や医学生、一般の方を含めて192人が参加しました。
 今年は反核医師の会創設30周年にあたる年で、1日目の冒頭には、会の30年のあゆみについて、スライドとともに解説を受けました。
 続いてのシンポジウムでは、日本原水協事務局次長の藤森俊希さん、「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)の国際運営委員でピースボート共同代表の川崎哲さん、ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダーの林田光弘さんの3人にお話いただきました。核兵器禁止条約締結、ICANのノーベル平和賞受賞という歴史的な出来事を受けて、非常に活気のある会でした。
 川崎哲さんからは、核兵器禁止条約成立の経緯と意義、そして今後の課題についてお話がありました。交渉会議において市民社会の働き、被爆者の証言が果たした役割が非常に強かったこと、条約が「核保有国が核兵器を廃絶し、それを検証するプロセス」を条文化した初の条約であることなどを強調されていました。また、今後の課題として、署名・批准の推進、条約の広報活動、核の傘の下の国々の核政策の見直しなどの他に、企業・金融機関等への働きかけを挙げていたのが印象的でした。ICANもこれまで契約していた銀行が核兵器開発に資金援助をしていたことから、契約先を変更する見込みだそうです。
 藤森俊希さんからは、ご自身の被爆体験と原爆による被害の実状、その後のGHQによる被害の隠ぺいと、日本政府の棄民政策、1956年に被団協が結成されてからの経緯などについてお話いただきました。GHQの指示に基づいて、240カ所に設置されていた救護所が撤去されたという話はあまりに悲惨で、原爆投下の後にも非人道的な行いが続いていたことを改めて痛感しました。「自らを救うとともに、人類の危機を救う」という、結成時の決意は、今でも被団協の行動原理として強く生きているとのことでした。
 林田光弘さんからは、「核兵器廃絶の運動を一般化していくために」というテーマでお話いただきました。身内に戦争経験者がいなくなっている現代の子どもたちの間では、平和に関する基礎的な認識が共有されていない問題があります。平和教育についても「なぜそれが必要なのか」が了解されていなければ、かえって逆効果になってしまうと訴えました。核兵器廃絶を夢にしないためには、明確なビジョンを持ち、そのプロセスを具体的な活動につなげることが大事です。署名は路上で多くの人々と対話をすることができるツールであり、普遍的な価値のある運動だとお話していました。
 シンポジウムの後は、IPPNWヨーク大会について参加者からの報告を受け、その後懇親会が行われました。

 2日目は2会場に分かれての分科会が行われました。
 第1分科会では、第1分科会「ヒバクシャは語る、ヒバクシャから学ぶ」として、被爆者の児玉 三智子さん、久保山 栄典さん、被爆者相談員の村田 未知子さんのお話を伺いました。あらためて原爆は非道であり、生き残ったとしても人生を狂わせてしまうものであるということを感じました。戦後72年を経て、被爆者のお話を直接聞くことができる時間は残りわずかとなっています。原爆の記憶を風化させず、次世代に引き継いでいくための活動が必要だと思いました。
 第2分科会では「避難指示解除後の福島は今」と題して、生協いいの診療所の松本純医師、希望の牧場・ふくしま代表理事の吉澤正巳氏の2人の講演が行われました。
 福島在住のお二人から見える、それぞれの福島の現実、帰還、避難、再建に対する見方の違いと共通点が印象に残りました。原発事故による地域の破壊、また原発が福島の地にもたらした歪みについて(事故の以前から続いていたものも含めて)、あらためて考えさせられる講演でした。

 2日間を通じて、非常に実りの多い会でした。次回のつどいは長崎で開催予定です。
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2017年10月30日

10/26 10/26、向山代表世話人の講演「大田病院被爆者健診30年のあゆみ」が行われました。

 10月26日、大田区産業プラザPioにて、「大田病院被爆者健診30年のあゆみ」と題して、本会の向山新代表世話人の講演が行われました。
 この講演は民医連主催の職員後期研修会の中で行われたもので、被爆者援護法にもとづいた「被爆者」の定義から、被爆者健康診断や医療給付などの制度的な説明、また放射線の人体への影響についての簡単な解説の後、大田病院での被爆者集団健診の取り組みについて説明が行われました。

 大田病院で被爆者の集団健診が初めて行われたのは1985年です。向山医師は、研修医2年目にして集団健診の担当医に指名され、被爆者の現状や健診制度、手当の仕組みなど基本的なところから東友会の相談員の方から丁寧に手ほどきを受けたそうです。
 当時は被爆者の多くはまだ働き盛りの世代で、平日には健診を受けにくいという声を受けて、日曜日に開催することになりました。「単なる健診ではなく、私たち自身が学ぶ機会にしたい」そうした思いから、若い職員を中心に1人1人の被爆者のお話に耳を傾けました。健診の後には食事をとりながら、被爆者の体験を聞いたり、職員が感想を述べるなどの交流を行いました。その中で、被爆者の方から「身体だけでなく心まで診てもらいました」などの思いがけない言葉を寄せてもらって感激し、この経験が反核医師の会の活動に足を踏み入れるきっかけになったということです。
 健診の問診で、手当の受給の有無も聴き取り、手当を受けていない場合には相談員が病状をさらに問診して、医師が診断書の記載を行うようにしました。そうした活動の結果、健康管理手当の受給数が大幅に増加、東京都の平均を上回るようになったそうです。

 続いて、原爆症認定の歴史について解説に入りました。原爆症の認定には高いハードルがあり、国は放射線による障害に限定し、またDS86にもとづいた「原因確率」のもとに切り捨ててきました。これは、自分の病気が原爆によるものだと認めてほしいという被爆者の想いを真っ向から否定するものでした。
 2003年から始まった原爆症認定集団訴訟では、原爆による健康への影響を医療者の立場として証言する形で、協力を行ってきました。裁判の経過で、新しい審査の方針が打ち出されたものの、数字の基準で線引きを行おうとする傾向は今も変わっておらず、今もたたかいはノーモアヒバクシャ訴訟と名前を変えて続いています。
 
 現在、被爆者の年齢は80歳と高齢化して、人数も1980年の37万人から16万人と減少しています。しかし、若年で被爆した方々ががん年齢となっていることや、被爆二世の問題などもあり、被爆者医療はこれからも必要な取り組みです。「被爆者健診は、被爆者医療や平和について関心を持つ良い機会であり、若い医師・職員も巻き込んで広めていくことが必要」と述べて、講演を結びました。

 当日は、長崎で被爆した92歳の被爆者、米田チヨノさんの講演や、午後には「私たちの実践とSDHの視点」(Social Determinants of Health)と題した講演も行われ、大変意義の深い研修会でした。

 
 
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2017年10月27日

ドキュメンタリー映画・「OKINAWA1965」

映画「OKINAWA1965」のご紹介です。
12月10日が江戸川区で先行上映された後、
2月以降、自主上映がなされる予定です。

米軍トラックによる女児轢殺事件の写真を撮影した
嬉野京子さんの沖縄取材の半世紀が描かれています。

公式HP http://longrun.main.jp/okinawa1965/index.html
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11/1(水)今こそ聞こう・被爆者の声(ICANノーベル平和賞・受賞記念企画)

●日時     2017年11月1日 19:00〜20:15(開場18:30)
●場所    ピースボートセンターとうきょう
       東京都 新宿区高田馬場3-13-1-B1
●アクセス  JR/西武新宿線/地下鉄東西線 高田馬場駅 早稲田口より徒歩7分
●予約方法  予約ボタンまたはお電話にて03−3363−7561(10:00−19:00)
●講師    三宅 信雄さん
●参加費    500円
●予約申込  http://peaceboat.org/21080.html
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2017年10月13日

11/4〜5反核医師のつどいのご案内

以前の記事でもご案内しましたが、いよいよ今年の「反核医師のつどい」まで一カ月を切りました。
核兵器禁止条約の締結、ICANのノーベル平和賞受賞などを受けて、熱い会になることが予想されます。
シンポジストとして、ICANの国際運営委員の1人、川崎哲さんも参加予定です。
ぜひ奮ってご参加ください。

詳細はこちらからどうぞ

日時:2017年11月4日(土)〜5日(日)
場所:東京・お茶の水 平和と労働センター・全労連会館2階
メインテーマ:結成30年 被爆の実相に立ち返り 核なき世界を

<11月4日 スケジュール>
14:00‐14:15 開会挨拶
14:15‐14:30 ティルマン・ラフIPPNW共同代表(ビデオメッセージ)
14:30‐15:00 反核医師の会30年の歩み 中川武夫共同代表

15:00‐17:00 シンポジウム「核兵器禁止条約から核兵器の廃絶を」
【パネラーとテーマ】
・日本原水爆被害者団体協議会 事務局次長 藤森俊希氏
 被爆者の立場から--被爆の実相--
・ピースボート共同代表 川崎哲氏 
核兵器禁止条約成立を経て、今後の動きをどう見るか
・ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー 林田光弘氏
若い世代の核廃絶運動--核廃絶運動を一般化していくために--

17:00‐17:30 IPPNWヨーク大会の報告
18:30−20:30 レセプション

<11月5日 スケジュール>
9:00―11:30 分科会
第T分科会 ヒバクシャは語る ヒバクシャから学ぶ
 〜語り手〜
*児玉 三智子さん(日本被団協事務局次長)
*久保山 榮典さん(埼玉県原爆被害者協議会【しらさぎ会】副会長)
〜被爆者の相談活動に従事されてきた観点から〜
*村田 未知子さん(一般社団法人 東友会)
第U分科会 避難指示解除後の福島は今
講師:松本純医師 他

11:30―12:00 全体集会
分科会報告、まとめ、アピール採択、閉会挨拶
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声明「ICANのノーベル平和賞受賞を共に喜び日本政府へ核兵器禁止条約の批准を求める」を送付しました

10月6日に国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のノーベル平和賞受賞が発表されたことに対し、東京反核医師の会は10月13日付で標題の声明を内閣総理大臣および各所へ送付しました。


ICANのノーベル平和賞受賞を共に喜び
日本政府へ核兵器禁止条約の批准を求める

 2017年のノーベル平和賞が、核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与されました。
 ノルウェー・ノーベル委員会は授賞理由として「核兵器がもたらす破滅的な結果を人々に気づかせ、条約で禁止しようと草分け的な努力をしてきたこと」を挙げ、北朝鮮をはじめ、核兵器を開発する国が増えている現状についても言及しています。
 ICANは2007年に、東京反核医師の会が賛同している核戦争防止国際医師会議(IPPNW)を中心に発足して以来、核兵器の非人道性を訴え、非核保有国と協力しながら、核兵器の包括的な規制、非合法化を目指して活動を続けてきました。また、被爆者団体や、多くの反核・平和団体と連携し、被爆がもたらす人体への影響を含めた核兵器の被害の実態を世界に発信してきました。
 これらの活動が国際的に評価されたことを、共に核兵器廃絶を目指して活動を続けてきた団体として、非常に喜ばしく思います。
 核戦争防止国際医師会議(IPPNW)も1985年に同賞を受賞しています。核兵器廃絶にむけて、私たち医師の果たしてきた役割は小さなものではありません。これからも東京反核医師の会は、命と健康を守る医師の使命に基づき、核兵器の廃絶を目指し、たゆまず活動を続けていく所存です。
 そして今一度日本政府には、核兵器禁止条約を批准し、唯一の戦争被爆国として核兵器廃絶への積極的な役割を果たすことを強く求めます。
2017年10月13日
核兵器廃絶・核戦争阻止 東京医師・歯科医師・医学者の会
(東京反核医師の会)
代表委員  向山 新、 矢野 正明、 片倉 和彦

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2017年10月10日

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞しました。

2017年のノーベル平和賞が、今年の核兵器禁止条約成立に貢献してきた「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与されることとなりました。
 授賞理由は「核兵器がもたらす破滅的な結果を人々に気づかせ、条約で禁止しようと草分け的な努力をしてきたこととされており、北朝鮮をはじめ、核兵器を開発する国が増えている現状についても言及されています。
 緊迫した国際情勢が続くなか、大変喜ばしいニュースとなりました。

 ICANという団体について、簡単に解説します。
 核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN=International Campaign to Abolish Nuclear Weapons)は、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)を母体とする団体で、2007年にウィーンで発足しました。核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGOです。
 事務所はスイスのジュネーブとオーストラリアのメルボルンにありますが、各国に支部やパートナー団体を持っています。その数は10月1日時点で101カ国の468団体。日本からはNGO「ピースボート」の川崎哲共同代表が国際運営委員に名を連ねています。
 日本から参加しているのは、「ピースボート」「ヒューマンライツ・ナウ」「平和首長会議」「核戦争防止国際医師会議日本支部」「創価学会インタナショナル」「Project NOW!」そして「反核医師の会」の7団体です。つまり、私たち東京反核医師の会ともつながりがあるのです。
 ちなみに、母体であるIPPNWは1985年にノーベル平和賞を受賞していますので、見方によっては2度目の受賞ともいえるでしょう。

 ICANは核兵器の非人道性に焦点を当てる「人道的アプローチ」をもとに、非核保有国と協力し、核兵器の非合法化を目指し活動を続けてきました。人道的アプローチとは、21世紀になってから生まれた新たな軍縮の潮流で、対人地雷禁止条約、クラスター爆弾禁止条約など、他の非人道兵器の規制でも効果をあげています。
 またメディアやネットを使ったキャンペーンを展開してきたのもICANの特色の1つです。日本被団協などの被爆者団体とも連携し、核兵器の被害の実態を世界に発信してきました。「核兵器禁止条約」の前文で「ヒバクシャ」に言及する一文が入ったことも、こうした活動の結果といえるでしょう。

 ICANの受賞に対する、日本政府からのコメントはしばらく出されていませんでしたが、2日後の8日夜、「国際社会で核軍縮・不拡散に向けた認識が広がることを喜ばしく思う」との外務報道官談話が発表されました。しかし、同談話は「ICANの行ってきた活動は日本政府のアプローチとは異なる」とも指摘。ノーベル委員会が受賞発表で北朝鮮の核開発に言及したことについて触れ、「あらゆる手段により圧力を最大限まで高める必要がある」と日本政府の立場を強調しています。
 ICANのメンバーは9日、国連本部で記者会見し、条約に参加しない核保有国や日本など核の傘のもとにある国々の対応を批判しました。特に日本に対しては、70年にわたって核兵器の危険性を人類に警告し、核廃絶を訴えてきた被爆者に対する裏切りだ」と述べ、改めて条約への参加を求めています。

 我々医師の果たしてきた役割は決して小さなものではありません。これから求められる役割もそうでしょう。
 東京反核医師の会は、被爆国の医師として核兵器廃絶を前に推し進めるべく一層努力していきます。また、日本政府には核兵器禁止条約の批准と、核兵器廃絶の先頭に立つことを強く求めていきます。
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2017年09月08日

11・4㈯ 報道写真家 樋口健二氏 写真展

11月4日〜5日(土・日)に全国反核医師のつどいin東京
が開催されますhttp://no-nukes.doc-net.or.jp/activity/Tudoi/171104-5tudoi.htmlが、
同日、樋口健二氏 写真展が開催されます。

○報道写真家 樋口健二氏 写真展
日時  11月04日(14:00〜19:00)
開催場所 専修大学神田キャンパス 5号館 571教室
参加費  1,000円(税込)
定員  200人(先着順)
締切   2017年11月03日 22時00分まで
主催 MAMADEMO(ママデモ)
公式HP  http://kokucheese.com/event/index/484945/

○樋口健二氏&小出裕章氏 コラボ講演会
日時   11月05日(14:00〜19:00)
開催場所 専修大学神田キャンパス 5号館 571教室
参加費  1,000円(税込)
定員   200人(先着順)
締切   11月05日 10時00分まで
主催   MAMADEMO(ママデモ)
公式HP  http://kokucheese.com/s/event/index/484942/
posted by 東京反核医師の会 事務局 at 15:17| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

9/16〜22「福島映画祭2017」のお知らせ

5回目の開催となる福島映像祭2017が、
ポレポレ東中野/スペース&カフェポレポレ坐にて開催されます。
映像作品の上映のほかトークイベントが組み合わされた多彩なプログラムです。

日 程 2017年9月16日(土)〜9月22日(金)
会 場 ポレポレ東中野/スペース&カフェポレポレ坐 [地図]
主 催 NPO法人OurPlanet-TV
共 催 ポレポレ東中野
助 成 公益信託 オラクル有志の会ボランティア基金
協 力 大地を守る会
公式HP http://fukushimavoice.net/fes/fes2017

福島映画祭スケジュール.jpg


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2017年09月06日

抗議文「北朝鮮の6度目の核実験に抗議する」を送付しました

9月3日に北朝鮮政府が核実験を行ったことに対し、
下記の抗議文を北朝鮮政府と内閣総理大臣宛に送付しました。


北朝鮮の6度目の核実験に抗議する

 2017年9月3日、北朝鮮政府が6回目の核実験を実施したと発表した。今回の核実験は、東アジア地域の平和と安全を脅かすものであるばかりか、世界的に高まっている核廃絶の機運に水を差すものであり、われわれ東京反核医師の会は、北朝鮮政府に対して断固として抗議する。
 この間、国連安保理は再三に渡って北朝鮮に対し「いかなる核実験又はいかなる弾道ミサイル技術を用いた発射もこれ以上実施しないこと」(決議1874)を要求している。北朝鮮は国際社会の一員としてこの決議を受け入れ、直ちに一切の核開発・実験を中止しなければならない。
 現在、米朝両国間では相互に挑発と威嚇をくり返しており、ますます軍事的な緊張が高まっている。関係各国は、この緊張と挑発の連鎖を打ち切り、直ちに平和的解決の姿勢を明確にすべきだ。
特に隣国である日本政府は北朝鮮の脅威をあおり軍備の拡大をはかるのではなく、日本国憲法、国連憲章の精神にのっとり平和的解決の努力をすべきである。そして、東アジアの非核化に向けて、被爆国として核兵器禁止条約に署名・調印し、核廃絶のため先頭に立って取り組まなければならない。
東京反核医師の会は北朝鮮政府に対して重ねて強く抗議をするとともに、日本政府および関係諸国に対して核兵器廃絶の実現へ真摯な努力を求める。

2017年9月6日
核兵器廃絶・核戦争阻止 東京医師・歯科医師・医学者の会
(東京反核医師の会)
代表委員  向山 新、 矢野 正明、 片倉 和彦

posted by 東京反核医師の会 事務局 at 13:28| Comment(0) | 私たちの考え | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

IPPNW世界大会INヨーク

ヨークで行われている世界大会に東京反核医師の会代表世話人の矢野先生と向山先生が参加しています。

現地からの報告を載せていきます。

一枚目は、総会にて全国の反核医師の会の布村先生と。二枚目は全国反核医師の会のブースでの写真です。
布村先生矢野先生、向山先生、.jpg

矢野先生.jpg






















posted by 東京反核医師の会 事務局 at 12:00| Comment(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする